ガルバリウム鋼板に葺き替えをしました。
ガルバリウム鋼板とは、1972年にアメリカで開発された金属素材です。
スタイリッシュでモダンな見た目から近年人気が高まっていますが、実は昔からある素材です。
「ガルバ」「ガルバニウム」「ガリバリウム」などと呼ばれることもあります。
アルミと亜鉛で鉄を守ることにより生まれた、耐久性に優れた鋼板です。
それまで普及していた金属屋根素材のトタンは亜鉛メッキ鋼板でしたが、トタンにアルミを加えて強くしたのがガルバリウム鋼板です。
住宅の中でも、屋根や外壁は常に風雨にさらされるので、耐久性に優れていることは非常に重要な条件です。
ガルバリウム鋼板は、亜鉛鉄板の犠牲防食機能(亜鉛が犠牲となって腐食することにより鉄の腐食が防止されること)と、アルミの長期耐久性を併せ持っているため、従来のトタン屋根に比べ3~6倍の耐久性を誇ります。
加工が容易な鋼材なので、場所を選ばず住宅に使われています。
主に住宅、店舗、工場などの屋根や外壁(サイディング)に力を発揮しています。
積雪の多い地方でも大雪に耐えることが可能なので、安心して雪の季節を過ごすことができます。
また、酸性雪や酸性雨、海岸地域などでも優れた耐久性を発揮します。
ただし、時間が経つと錆びてしまうため、定期的なメンテナンスは必要です。
ガルバリウム鋼板の主な劣化症状としては、錆や穴あき、シーリング材(屋根材を屋根材のつなぎ)の劣化、コケ、釘の浮きなどがあります。
表面に塗られている塗料は、時間の経過とともに色褪せてきたり、チョーキングといって触ると手に白い粉がつく現象が起きたりすることがあります。また、錆などが全体に広がってきていたり、表面の塗膜が剥がれたりしているようなケースでは、屋根材がむき出しになって紫外線や雨による影響を受けやすく、劣化を速めてしまうことになります。その場合、再塗装が主なメンテナンスのメニューのひとつとなっています。
塗装の頻度は塗られている塗料の耐久性によって異なりますが、フッ素系の塗料であれば15~20年に1度程度、それ以外のものであれば10~15年に1度程度は行うのが望ましいです。スレート屋根などに比べると、再塗装までの期間がガルバリウム鋼板のほうが長い傾向にありますが、それでも塗装が必要ということは知っておきましょう。
また、部分修理としては、シーリングの補修や、屋根材の交換があります。
シーリングは、屋根材同士の隙間を埋めているゴム状のものですが、ガルバリウム鋼板本体よりも劣化が早いため、他の部分の状態が問題なくても補修が必要になることがあります。
屋根材自体の状態いいにも関わらず、傷んだシーリングが原因で隙間から水が浸入する可能性もあるため注意が必要です。
施工から30年程度を過ぎると、塗り替えでは対応しきれないようなひどい錆や穴あきといった症状が出てくることもあり、葺き替え工事かカバー工法といって上から新たに屋根を重ねる工事などが必要になります。葺き替え工事とカバー工法はどちらも、屋根全体に行うことができる工事ですので、劣化が広がってしまった場合などには有効な方法です。
雨漏りが起きている場合など、下地の劣化がみられる場合には、屋根材をすべて取り外して設置しなおす葺き替え工事が必要ですが、それ以外の場合では、材料費や工事費などの費用の面、工期の期間の面などから、カバー工法を採用することも多いです。
金属屋根は他の屋根材に比べて軽量で、耐震性への影響ができにくいことや、もともと遮音性が低いため屋根材を重ねることで遮音性の向上が期待できます。
塗り替えではなく、葺き替え工事かカバー工法についての紹介です。本体葺きの前に、まず役物板金と呼ばれる軒先唐草、側面のケラバ水切りの取り付け作業をします。要は屋根全体の縁廻りの板金の取り付け設置作業です。
その後、屋根本体の葺き替えをします。軒先の方から下から順に取り付けを行います。
写真のように、屋根本体の設置を終えて仕上げ工程となります。棟板金の取り付け作業です。
こちらも耐久性を高めるべく下地貫板には従来の木材では無く、腐食にも強いプラスティック樹脂製の貫板を使用して棟板金の取り付けを行います。
きれいになりましたね!
上記(ガルバリウム鋼板に葺き替え)
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